和歌山県 東牟婁郡串本町 潮岬灯台
本州最南端の紀伊半島・潮岬に建つ灯台。開国直前の「改税条約」に基づいて建設した8基の灯台のうちの1つで、紀伊半島沖は海上交通の要衝でありながら、航海が難しい海域でもあったため、潮岬灯台の建設は急ピッチで進められた。
灯台データ
- 初点灯: 1873(明治6)年
- 灯台の高さ: 23m
- 灯りの高さ: 49m
- 形状: 白塔形
- 灯質: 単閃白光
- 光達距離: 約35km
- レンズ・灯器: LB-H120型灯器
- 構造: 石造
- 設計者: ブラントン
地理データ
地理:太平洋の波によって作られた海食崖に建つ
潮岬は元々島だったが、堆積した砂礫によって紀伊半島とつながった。2灯台が建つ潮岬、紀伊大島ともに太平洋に面した海岸部分は高さのある海食崖が続く。
気象:台風銀座とも呼ばれる本州最南端の町
本州の最南端である串本町は、毎年多くの台風が通過する。1890年には樫野崎灯台が建つ紀伊大島沖でトルコ軍艦の「エルトゥールル号」が台風にあおられて遭難・座礁する事故が起こった。
歴史:海と密接に関わって発展。捕鯨の歴史も
大島の港は漁港としての他、江戸と大坂を行き来する廻船の風待や避難のためにも活用された。また捕鯨も行われており、捕鯨が盛んだった頃には捕鯨基地も存在した。
信仰:祭神の伝承を再現する「水門まつり」
紀伊大島の水門(みなと)神社の例祭「水門まつり」。祭神・誉田別命が悪人を追って大島を訪れた伝承を再現する内容で、特に2隻の船が速さを競う「櫂伝馬競漕」が一番のハイライト。
漁業:黒潮がぶつかる南紀の海は良質な漁場
黒潮に乗って北上する鰹を、明治時代から続く伝統漁法「ケンケン釣り」によって釣り上げる。主にすさみ町や串本町で水揚げされ、串本町ではこの鰹を「しょらさん鰹」として売り出している。
その他:マリンスポーツとホエールウォッチング
海水浴場の他ダイビングなどのマリンスポーツの場としても人気のエリア。潮岬にはクジラが北上してくるため、ホエールウォッチングのポイントとしても知られている。
食文化:恋人に食べさせたいあたたかな鍋料理
串本町で食される「しょらさん鍋」。「しょらさん」は地域の言葉で恋人のことで、団子状にしたトビウオのすり身や野菜、きのこなどの具を入れて煮た味噌風味の鍋。
伝統芸能:太平洋を望む芝生の上で獅子舞を奉納
潮岬灯台のそばには少彦名命を祀る潮御崎(しおのみさき)神社があり、10月の例祭では氏子による獅子舞が奉納される。観衆や「あばれ子組」が獅子舞の邪魔をして盛り上げるのも特徴。

「海と灯台のまち」の灯台をもっと見る
京丹後市
経ヶ岬灯台
京都府北部にある丹後半島の最北端に建つ灯台。灯台のレンズはフランス製の第1等フレネルレンズで国内でも貴重なもの。通常は内部に入ることができないが、秋の一定期間のみ一般公開される。
下北郡東通村
尻屋埼灯台
東北初の洋式灯台。古くから難破船の多い岬として恐れられていた尻屋崎。明治に入り世界各国との貿易を進めるにあたり船舶安全のために建てられた。レンガ造灯台としては高さ日本一を誇る。2022年12月、国の重要文化財に指定。
熊毛郡屋久島町
屋久島灯台
世界自然遺産に登録されている屋久島の北西端・永田岬に立つ、レンガ造りの灯台。明治期に台湾航路整備のために建てられた灯台のひとつ。半円形の付属舎や円形の灯塔が明治期の風格を感じさせる。向かいの口永良部島との間に広がる屋久島海峡を航行する多くの船の目印となっている。
竹原市
大久野島灯台
広島県竹原市に属し、瀬戸内海に浮かぶ大久野島に建つ灯台。難所とされる「来島海峡」を避けるための航路に置かれた航路標識の1つで、現在のものは2代目。初代の大久野島灯台は香川県の「四国村」に移設されている。
石巻市
金華山灯台
天平時代(8世紀)に我が国で初めて金を産出し、朝廷に献上したとされる島「金華山」の東端に位置する灯台。灯塔の石材は花崗(かこう)岩で、石造灯台としては東北地方最古。北米大陸から日本への航海における最初の道標となる灯台としても知られる。
高岡市
岩崎ノ鼻灯台
高岡市内唯一の灯台。海の玄関・伏木港が重要港湾に指定された同年に初点灯。以来、富山湾を往来する船舶の安全を見守り続けてきた。春には建設時に植栽された桜が美しい花を咲かせるため、「桜の灯台」と呼ばれる。
敦賀市
立石岬灯台
西洋技術の導入初期である明治時代に建設された歴史的灯台。現存する64基のうちの1基。敦賀港最初の文明施設となるこの灯台は、港湾都市・敦賀の将来の発展を象徴するモチーフとして市章にも使用されている。
上天草市
湯島灯台
江戸時代、島原の乱の戦略上の要衝となった湯島の西端に建つレトロな灯台。島の高台から島原湾、湯島瀬戸を往来する船を照らす。灯台周辺から眺望する長崎、普賢岳のパノラマは絶景。晴れた日には世界遺産の原城跡が望める。
御前崎市
御前埼灯台
1874年(明治7)年、「日本の灯台の父」と呼ばれるイギリス人技師ブラントンの設計により完成したレンガ造りの灯台。戦争で損傷を受けたが修理され、今なお建造当時の姿を留めている。のぼれる灯台16基のひとつで、近代化産業遺産、重要文化財などに指定されている。
下田市
爪木埼灯台
伊豆半島の東海岸から太平洋に突き出た須崎半島の先端に建つ灯台。周辺は爪木崎自然公園として整備されている。野水仙の群生地であり、冬場のピーク時には300万本もの水仙が咲き誇り、遊歩道となって灯台へと誘う。
下閉伊郡普代村
陸中黒埼灯台
1947(昭和22年)に地元漁協が「普代灯柱」として設置。三陸復興国立公園の海岸段丘の景勝地に建ち、青い海と山の緑にひときわ映える白亜の灯台。北緯40度線上の灯台として、日本海側の入道埼灯台(秋田県雄鹿半島)と対をなす。





